株式投資を始めて、経済社会や資本主義に関するものに昔以上に興味や関心が向くようになりました。
必然的に今読んでる本も経済社会や資本主義に関する本が多くなっています。
経済学を知らない人でも、資本論と言えばマルクスを思い浮かべると思います。
しかし原書は難しそうで読む気にならないし、そもそも書店に並んでても手にとって読もうとは思いません。
しかし、資本論の解説本なら比較的気軽に読むことができます。
きかっけは、米国株ブロガーのヒロさんの記事を読んだことでした。
|
どうしても筆者目線や筆者の主義主張が入ってきますが、難解な資本論をチャレンジするよりかははるかに簡単に学ぶことができると思います。
なので、資本論を読んで理解し、学ぶべき点を整理して出版してくれるのはほんとにありがたいです。
大げさかもしれませんが、資本論の辞書のような本ではないでしょうか。
そもそもマルクスはヨーロッパ(ドイツ)の人なので、仕事や労働に関しての考え方は、罪や奴隷のような価値感が濃い思想の持主だと思ってます。
一方日本は、仕事や労働に関する価値観は、労働そのものが罪や罰などではなく、尊いものだとする考え方があり西洋の労働に対する考え方とは少し異なっています。
私がこの本を読んだ感想は、仕事そのものにやりがいや尊さを求めている部分が少なからずあったのでこの本を読んでみて衝撃的な内容が多かったことです。
だからと言って、西洋の労働価値観に明日からなれるはずもなく、西洋の資本論の考え方を取り入れながら日本の文化や風土にあった独自の労働価値観を造って、今の日本経済があるのかなと思ってます。
この本の中で私にとって一番衝撃的だったのは、
資本主義は不景気そのものに意味があると説いていることです。
経済発展は100年単位で観ると右肩上がりに良くなっていますが、要所要所で歴史的な不景気を通っています。
その不景気が資本論にはなくてなならないものだそうです。
不況や恐慌には意義があり、これがあるからこそ資本主義は継続可能になるようです。
企業の競争が過度になって商品が売れ残り弱い企業は淘汰されていく。
言い換えると非効率な企業は淘汰されて効率の良い企業が残って次世代へ生き残っていくプロセスそのものが資本主義には必要だと説明しています。
このことを筆者は命がけのテストだと表現されています。
これが資本主義の原則めいたものだとするなら、いつか必ず不況(リセッション)が起きなければならないことになります。
しかしいつ来るのかは分かりません。。。
でも必ず不況は経済資本社会の必然だという点この本を読んで一番の収穫でした。
不況や恐慌や避けれるものだと考えていましたが、いつか必ず起きることが前提なのです。(怖
まさに今の時期が不況と呼べるものかどうかはわかりませんが、不況に備えることはできるかもしれません。
例えばフルインベストではなしに、少し現金比率をあげていくとか。。
しかしこの資本論通りの世界だと強者しか生き残れない残酷な社会です。
現実は政府機関の補助金等で弱い企業は下支えしされているので、必ずしも弱者が淘汰されている訳ではないですが、資本論目線では悪なのです。
経済社会には不景気が必要という不都合な真実を知るだけでも、この本と出逢えて良かったなと思います。
マルクス資本論は昔よく勉強した記憶があります。
純粋な資本主義社会では弱者は淘汰されますが日本においては社会主義の要素も秘めておりこの通りにはなりにくと感じます。
ただ世界の大枠は資本主義でまわっていることからリセッションは必ず起こるので個人としては起こる前提で投資や生活をしていくことが大切だと思います。
マルクス自体の名前は知っていましたが、中身については株式投資を始めてから興味を持つようになりました。
確かに日本は社会主義の要素を含んでいて純粋な資本主義社会になっていないと思いますし、世界を見渡しても資本論通りの理想国家は無いのかなと思います。
リセッションが必然なんて受け入れ難かったですが、この本に出逢い資本論を垣間見れて勉強になりました。