2017年に東芝の巨額損失が経済ニュースを騒がしてした時期に、ちょうどだされていたので、合間の時間をみて読んでました。
内容としては、決して許されることができない企業の業績を意図的に操作して経営者が世間を欺いた経緯が、淡々と綴られています。
東芝と言えばサザエさんのCMでお馴染みだったので、家電製品のイメージが大きいですが、原子力事業もやっていることはこの本で知りました。
巨額損失もこの原子力事業が発端のようで、損失の穴埋めを家電事業でバイセル取引と称される、一種のマネーロンダリングのような社内間取引で利益を意図的に操作し企業の崩壊につながっていく様が詳細に書かれています。
自分が腑に落ちないのは、こんなにも経営がグタグタなのにテレビやパソコン等の家電製品は文句のつけようがない位品質が良い点です。
自宅の東芝製品を探してみるととても多くの製品に囲まれてます。
地デジチューナ、ノートパソコン、炊飯ジャー、どれも10年位使用してますが不具合なく全て現役で使用してます。
しかもどの製品も品質は抜群で、文句のつけようがありません。
世界中の人がジャパンメーカーの家電を求める理由が分かります。
なのになんで経営陣はこんなにも幼稚で利己的なんだろうと、あたまをかしげてしまいます。
いくら製品がよくても、経営が誠実でしっかりしないと取り返しがつかないことになる典型的な企業だと思います。
今後、経営者が刷新されて生まれ変わっても、東芝株は購入しないです。
(家電は買うと思います。とても信頼してますので今のとこ)
約20万の従業員の方もあきれ返っているのではないでしょうか?
本の構成自体は、記録的な内容で綴られています。
情緒的で感動できるような所が無いので読んでいて少し物足りない印象があります。
がしかし
記録本としては読みごたえがあります。
東芝株を買わない理由を探すのには、ぴったりの本です。