今週末の金曜日に、広島の某ホテルにて地元の地金商が主催する金の投資セミナーなるものが開催されてましたので、事前申し込みをして参加しました。
広島は中四国の中では一番の都市部ですが、投資関係のセミナーは頻繁にあるわけではありません。
都内や大阪と比べると投資関連のセミナーや説明会は少ないのが現状です。人口と投資関連セミナーの頻度はおおよそ相関があるのではないかと思ってます。
その地元広島での投資セミナーでしかも題材は金でしたので、興味本位で参加してみました。
普段私が投資しているのは、ネット証券を通じた株式の売買です。
10年以上前ですと証券会社から様々な書類が送付されてきましたが、現在は全くのペーパーレスで株式関係の書類が郵送されてくることはありません。
ネット上の書類や数値のみで運用しているのが現代の株式投資の姿です。
現物でなにか残るものではないです、株式投資は。
厳密にいうと企業のビジネスに投資しているので企業の商品やサービスでもって投資の恩恵を受けているとういう捉え方もできますが、現実のネット証券ではあくまでネット上の数値のみが唯一の資産と呼べるものになります。
しかし現物の金は違います。実際にインゴットとして購入するとあの金の延べ棒自体が価値そのものになります。
現物資産としての金が、本質的な魅力ですね。
じゃあ金投資はアリなのか無しなのかといえば、私の答えは無しだなとセミナーを聞いて思いました。
現物金そのものが好きなら是非とも購入してみて保有してみると良いかもしれませんが、私は興味がありません。
また、投資対象としても、金の値段はバブル崩壊直前をピークに一度も最高値を更新していません。
1980年ごろのバブル期に金を買って、現時点で売却してもマイナスとなり元がとれないんです。
日本経済は失われた20年とか言われているフレーズがありますが、金は失われた40年と言っても過言ではない感じがします。
これは円建ての話で、ドル建てでは少し状況が違います。
1980年頃基準とすると約2倍の価値になってます。
つまり日本経済圏の中では、失われた40年間において現金資産でもっていても金資産でもっていてもさほど変わらなかったということが言えると思います。
それほど円は強く信用があるのだなとセミナーを聞いて感じました。
もちろん未来のことはわからないので、円の信用が落ちて金の価格が上昇するかもしれません。
しかし円の信用はそんなに崩れないと楽観視しても良いと思ってます。
世界を見渡しても、こんなにも勤勉でまじめで規律をまもる日本人はとても賞賛されてますし信用力も高いです。
そんな国民性の通貨が簡単に失墜するでしょうか。わたしはとこの部分はとても楽観的に考えてます。
なので投資対象としてみても金は魅力的には感じませんでした。
金より福沢諭吉(現金)の方が魅力的に映りました。今後の事は分かりませんが円の信用力は引き続き高いと思うので、金にまで手を広げて投資する必要はないなと思いました。
一方であくさん金を持っている国はというと、、
断然のトップが中国でついでインドだそうです。
一位の中国は分かる気がします。
自国通貨の元が政府の方針でどうにでもなりそうなので元をたくさんもっていれば、紙切れ同然になる不安は日本円よりもはるかに高いのではないかと容易に想像がつきます。
二位のインドは、金好きの文化が根強くあるのだそうです。
私の中の結論はセミナーを聞いて10分ほどで決まりました。
長居はしたくなかったので中座しようと思いましたが、来場者は満員で空席が見当たらず後ろもちらほら立ち見が出るほどで、中座が難しかったので休憩を挟んだところで帰りました。
また、驚いたのが手土産の充実ぶりです。
セミナーで説明するパワポのフルカラーの資料を始めメモ書き用の高級そうなボールペン。
ちょっと高級路線のペットボトルのお茶に地元広島名物のもみじまんじゅうが机の上に。
そして足元の紙袋には来年のカレンダー粗品用のタオル、付箋付きの簡易手帳と主催のパンフレット。
無料のセミナーなのに、一般庶民の私にとってはとても豪華な手土産でした。
ホテルも地元広島では、誰もが知る有名ホテルの間で開催されていたのでかなりお金はかかっている印象でした。
今回投資対象としての金には興味がそそられることはなく縁がありませんでした。
もしかしたら今後年齢を重ねることによって、興味が湧いてくるかもしれません。
投資対象というよりは、現物資産としての魅力が良く知ることができたセミナーでした。