いま働いている会社には確定拠出年金を数年前から導入されており、退職金の一部を運用できるようになっています。
会社負担額と自己負担額はあらかじめ決められて、その範囲の金額で投資商品が選べる仕組みになっています。
商品のほとんどが年金用の投資信託で占められており、株式と債券、国内と国外、貯蓄、そのすべてのバランス型等があり選択肢はけっこうあります。
数年前に始まった確定拠出年金導入当初は、私は全く投資に興味がなく商品は株と債券と貯蓄が程よいバランス型にしていました。
なぜか元本保証の貯蓄型にはしていませんでした。
そして投資の勉強を本格的に始めてからは、株式の割合を増やして株式も海外向けのものに割合を増やしたものに見直しました。
確定拠出年金は、原則60歳まで引き出し不可の運用益非課税の制度で、なにかと制限は多いですが、投資商品がある程度選べるのは良い点かなと思います。
また興味深いことに、運用会社のHP上に自分の会社の運用益の割合が掲載されていて、どの位の運用益がどの位の人数で占めているのかがわかります。
その中で驚きだったことがあります。
それは
一番割合が多かったのは運用益ゼロ%の割合が加入者全体の3割を占めており断然のトップになっていることです。
これは元本保証の貯蓄型の商品を会社の従業員の約3割の人が選択しているということになります。
運用の選択肢を与えられているのに利率が0.001%程度のの貯蓄型にお金をまわしてるということは、何十年先受取時には実質的な資産価値としては目減りしています。
物価上昇分(どれくらいかは不明ですが)と拠出年金制度の運用会社の手数料分のダブルで目減りします。
実質的にマイナスリターンです。
これを見たときには、かなりもったいないことしている人が多いなという印象をもちました。
そもそも会社では確定拠出の制度説明が一回でしかも2時間程度しかありませんでした。
なので投資に興味が無い人は、株や運用なんて興味ないしとりあえず貯蓄型を選んどけば元本は保証されるのでいいんじゃない?くらいの考えだと推測します。
よりよい将来の為に、資産運用のチャンスが与えられているのにわざわざ貯蓄型のしかも実質目減りするような商品を選ばなくてもよいのにと思うのですが、余計なお世話なのかもしれません。
株や債券型商品を選ぶと、元本保証が無いのでリスキーだと思うかもしれませんが、投資先は年金用の投資信託ですし、15年以上の運用であれば、平均回帰性でほぼ間違いなくプラスのリターンになる過去の歴史分析から言えばほとんどノーリスクだと理解できます。(この辺りの情報は知ろうと思えば本やネットで簡単に手に入ります)
はっきり言えば貯蓄型は実質マイナスリターンになるので、一番リスクがあるとも言えます。
自分も含めて株や債券の資産運用の教育を殆ど受けてこなかったので、貯蓄型の考え方になるのは無理もない事かもしれません。
また、80年代バルブから経済をみると、その当時のゆうちょの定期預金金利が8%位の時期があったので、今からすれば夢物語ですが当時の価値観から言えば貯金が一番間違いない資産運用と言えます。
また、バブル崩壊後は一度も日経平均を上回っていないので株式運用は右肩下がりの儲からない価値観にもなるとも思います。
ゆうちょ8%を経験した世代はは50~60代以上だと思われるので、その下の世代から経済をざっくり見ると2000年以降は株価は横ばいか右肩上がりで推移してますので、若い30代より下の若い世代の方は株式運用にはあまり抵抗はないじゃないかと思います。
30代以下の人には、貯蓄するお金があるのなら株式運用を勧めたいです。
ネットで有益なサイトは無料でたくさんありますし、義務教育下でも積極的に資産運用の教育を扱ってほしいです。
ちなみに、会社全体の成績割合は、利回り10%付近が上位3%位で残りの65%位は利回り1~9%の幅で散らばっている分布になっていました。
自分の運用益は8%程度でしたのでまあまあ上位に位置しているので悪くない数値なのかなという感じです。
選択商品を平凡なバランス型にしてましたので、それを選んでほっときさえすれば8%の利回りがでてるということなんですが、その選択肢すら会社内では少数派ということになります。
私が感じているだけかもしれませんが、会社の会話で運用や投資に関する話題はほぼしないです。
私も言うつもりはありませんし、話をふられても恐らくはぐらかして受け答えるのではないかと思います。
それだけ個人のお金のことについては、従業員同士話すこともなく話したがらない雰囲気があります。(と感じています)
考え方は人それぞれで、自由だとおもいますが
自らが経済社会に興味をもって、株式や資産運用のこと学ぼうと思わなければ、確定拠出年金制度が社内にあっても宝の持ち腐れなのかなという印象です。