米国個別株にマクドナルド【MCD】を追加しようか迷ってます。
店やハンバーガーの味は身近なものですが、どんな企業なのか知りたかったので手っ取り早く創業者レイクロックの映画を見ました。
販売システムが当時画期的だったり、フランチャイズ化を進めて世界的な企業になったのは知っていましたが、不動産企業の側面はこの映画を通じて知りました。
マクドナルドは販売戦略や効率化、人材育成の面においての書籍やノウハウは山ほど世間に知られていますし同じような戦略で起業しているビジネスは世間にはたくさんあります。
しかし世界人口の1%が毎日食すほどの企業になるのは、ハンバーガーから得られる利益では到底できっこないと言うことが映画を見て垣間見れました。
創業者のレイクロックは最初こそマクドナルド兄弟と互いの契約に元づいてフランチャイズ化を全米に進めていました。
しかしさらなる進出の野望には、多額の資金が必要でマクドナルドの店舗の土地をリースする形の会社を設立し資本を増やしていきます。
その増やした資本の力により、本家のマクドナルド兄弟からブランド全てを買収し世界企業に成長させています。
この一連の買収劇はハッピーなウィンウィンの形では映画で描かれていないです。
アメリカの片田舎で繁盛して誇らしげだったマクドナルド兄弟が結局はレイクロックからの目が飛び出るほどの小切手で魂を売られたような悲しい描写で映画は描かれています。
弱肉強食の資本主義社会
強者⇒レイクロック
弱者⇒マクドナルド兄弟
の形がはっきり分かります。
その源泉になったのは資本にほかならず、マクドナルド店舗の不動産リース収入で資本の力を得たレイクロックが結局マクドナルドビジネスの全てを手にしています。
映画冒頭に【事実に基づいた映画】というコピーから始まっています。
エンディングでも実在の関係者の写真と経歴が紹介されていました。
世界有数のブランド企業になるまでは、綺麗ごとではないえげつないビジネスがあることをこの映画で垣間見れました。
有名企業の創業に基づく映画は、感動する秘話を入れて描くのが常套手段と思いますが、この映画はえげつない部分を赤裸々にえぐって描かれているので見ごたえがありました。
レイクロックはいわるゆ歴史上の偉人にはなれない感じの人物だと思います。
映画の中でも
目的ならどんなことでもいとわない。
食うか食われるかの想像を絶するえげつない世界。
という本人の肉声が映画のエンディングに出てきます。
映画なのでかなりソフトに描かれていてホントはもっと醜い争いがあったのだと思います。
確かにマクドナルドが1950年代に考えたアイデアは当時画期的だったとはいますが、誰にでも真似ね出来るような内容だし、徹底的に仕事をマニュアル化するビジネスは飲食業界では当たり前です。
でも世界ブランドで世界人口の1%が毎日食すようなブランド企業は、今の所マクドナルド以外には見当たりません。
レイクロックは映画の中で
才能や天才、学歴があってもほとんどの人は成功しない。
ホントに成功するのは、執念と覚悟だ。
と断言してました。
アメリカの片田舎でアイデア一つで繁盛店を切り盛りしていたマクドナルドが経済の負けとして描かれ、マクドナルドのアイデアとブランド全てを金で買収したレイクロックが経済の勝ち組で映画は終始してます。
野心や野望の為には血も涙もない取引が、マクドナルドを世界企業にさせています。
この映画をみて、マック【MCD】に投資するか正直迷い始めました。
自分のお金をビジネス的に綺麗な会社に投資したいという気持ちが心の中にあるんだとおもいます。
でも実際に世界を席巻するような企業は、多かれ少なかれえげつない取引をし、綺麗ごとでは済まされない事をくぐり抜けて生き残っているのだと思います。
そうゆう企業に益々資本も集中していくんでしょうね。
この映画を見ただけでは、投資するかどうかは決めきれませんでした。
最近マックに行ってないので、実際の店舗を利用してみたり、店の雰囲気などを感じ取って自分の投資銘柄になるのかジックリと考えてみたいと思います。