’17年10月頃に神戸製鋼データ改ざん報道があり、株価は3割近く下落しました。
しかしこれは買いだと考えました。
改ざんの報道があったときに、なにがどのように改ざんされたのか具体的には一切報道されていなかったからです。
鉄鋼にはJISであらかじめ化学成分の規定があり、その値から外れればトクサイ(特採)という取引手段があります。
トクサイというのは通常取り決められた仕様に対して、外れているのだが性質上問題がなければそのまま取引される。商慣例のことです。
トクサイは製造業界では特別なことではありません。
報道ではトクサイは十年以上前からおこなわれていたそうです。
つまり、製品に実際に使用しても問題ないと判断し取引していたということで、
単純に業界で通用していたトクサイの商慣例が今の世の中に受け入れられなくなり改ざんととられてもおかしくない為報道されてしまった。
時代遅れの取引で会社のイメージが悪くなっただけで、売っている品物そのものの品質はほとんど問題がないので株価は下がったが潜在的な価値は下がったわけでない。
ということです。なので買いました。
一方で
鉄鋼の納入先から、製品上の問題が見つかる等のクレーム等があれば全く別話です。
エアバックでリコール問題を起こしたタカタ(7312)の場合は、エンドユーザーからの指摘(怪我)が発端でした。
この場合は、ほぼ間違いなくアウト(株価暴落)です。しかもユーザーへの対応がずさんで火に油を注ぎました。
現在タカタは経営破綻して上場廃止となっています。